PS4版ウィッチャー3ワイルドハント レビュー 私が魅了された13の理由
「おい、白髪の兄ちゃん!剣を二本差す意味はあるのか?」
「 一つは怪物用、もう一つは・・・人間用だ。」
普段ゲーム実況動画を視聴することはあるが、配信者がプレイしている作品を購入するまでには至らず殆どは実況動画を観て満足してしまう。昔はがっつりゲームをしていたがネットが普及し現在はそのようにしてゲームとお付き合い(?)している方はかなり多そうだ。
そんなサイクルをぶち壊してしまった危険なゲーム作品がとうとう現れてしまった。
世界売上累計1000万本を突破したRPGでタイトルはTHE WITCHER3 WILD HUNTだ。
このウィッチャー3ワイルドハントは他人のプレイ動画を観るだけじゃ満足出来ず己でプレイしゲームの世界観に酔いしれ堪能したい・・、気付いたら私は作品を購入していた。
ウィッチャー3はCERO Zなので18歳以上の方が対象になる、PC版、PS4版、XboxOne版とあり、私が購入したのはPS4版でGAME OF THE YEAR EDITIONと書かれているパッケージ版がオススメ。なぜならDLCの追加エピソードが全部収録されているからだ。
同時にPS4版のウィッチャー3を遊ぶならPS4proでのプレイをオススメする。
私はSONY PlayStation4の初期型で遊んでいるのだが、このゲームはPS4の性能をフルで使用する為、本体が熱暴走を起こさないよう排熱処理時に発生するファンの音が大きく初期型ではかなりうるさい。PS4proだと本体性能が上がり排熱処理時のファンの音も静かで読込速度と更にはゲーム描写も滑らかになる情報があった。値段は張るがしっかり投資した恩恵は十二分ある。
{目次}
ウィッチャー3に魅了された13の理由
実況動画初視聴時の感想になるが、これはゲームというジャンルの映画だ!
そう思えるぐらい脚本が素晴らしく感じた。クリア後にもレビューを行いたいがまだまだ序盤・・・、今後のストーリー展開が楽しみで仕方ない!
「3」とつくようにナンバリングタイトルだ。私のように、前作、前前作と何も知らずにいきなりウィッチャー3から始めてもついていける。ゲーム内に辞典があるのでキャラクターのプロフィールを読める。そこで人間関係を理解出来て物語を進行していける。
豪華声優陣に胸が躍る
本作の主人公ゲラルトを演じる声優が、英国俳優ジェイソン・ステイサムの吹き替えを担当する山路和弘さんになる。
映画の役でいくと、ジェイソン・ステイサム=最強の男だ。
声を担当している山路和弘さんもジェイソン・ステイサムを演じているので山路和弘=最強の男になる。その流れでいくとゲラルト=最強の男の図式が完成する。
収録は50名近いキャストで日本語吹き替えに挑んだそうで、街中を歩くと様々な声が飛び交って退屈しない!
「怪物よ、さぁどうする!」
オープンワールドに驚く
オープンワールドをご存知でしょうか?私は本タイトルで知りゲーム技術の進化に驚愕した。
ゲームが始まるとイベント時やファストトラベル(時短マップ移動)、買い物以外にはロード時間が無い。武器屋、鎧屋、酒場等、お店を出入りした際に発生していたNOW LOADING画面が無いのでゲームへの没入感が凄い。敵と遭遇時の戦闘までもだ。
イメージとしてはロードが無い大きい箱庭(MAP)にプレイヤーキャラクターが置かれている様な感じ。
自由度が高いので本編を無視して探索を行い続けていると序盤でいきなり巨大な怪物に遭遇し返り討ちにあったりするのも面白い!
灯りがある向こう側の街までロード画面無しで向かう事が可能!
広大なマップ
ありきたりな感想になってしまうが、とにかく広いしグラフィックが何より美しい。
西洋の美しい街並みに見惚れる。壮大な景色を眺めては、山や高台に登りに行く。あの山の向こう側には何があるんだろうか?とワクワクしだして探索欲が止まらない。
フィールドの天候の変化
毎日が旅に適した晴れた良い天気だとは限らない。朝、昼、夜はもちろんのことフィールドは天候まで変化する。晴れ、曇り、雨、雷、時には嵐さえもやってきて旅は孤独で辛いものなのだと身に染みる。
夕焼けの景色が綺麗で毎回見とれてしまい、夕日で照り返された地面や草の表現が綺麗で良い。景色、音、天候、匂い(大げさすぎる?)までもが画面から感じられ、プレイヤーの琴線に触れられる事が出来るRPGは名作に多い気がする。
旅の辛さを物語る細かい表現
プレイヤーはリヴィアのゲラルトを操作しゲームを進めていく。
ウィッチャーは魔法と人工的に変異され生み出された。ゲラルトもだ。
ウィッチャーは怪物退治を生業としているが、上記の理由で皆から忌み嫌われている存在になっている。街や村を普通に歩いているだけで恐れられたり、唾を吐かれたり、暴言を吐かれたり、時には理不尽に暴力を振るわれたりする。中にはウィッチャーに偏見を持たない方もいて優しくされると泣きそうになる。
そして男も女も関係なしに、「身体はシラミだらけで体臭がキツイ」との表現があり旅の辛さがプレイヤー側にひしひしと伝わってくる。旅は修学旅行とは違うのだ。(それも好きですよ。)
選択肢で影響する物語
メインクエスト、サブクエストのほとんどに選択肢が出てくるのだがプレイヤーの選択次第でクエストの結果に影響してくる。中にはバッドな選択肢もあるのだが自分が選択した道に責任感を持って挑む。最悪な結果だからといってロードは厳禁だ。(個人的に)
その方が、ウィッチャー3という自分の旅(人生)に厚みが増すだろ?
各地で通貨が違う
細かい表現だが、地域によって通貨が違うのが面白いと感じる。
ゲーム内の通貨って世界共通が多いので不自然と感じる時もあったよね。
銀行で通貨の交換が出来るのだがちゃっかり手数料が掛かるのも笑える。
BGMが壮大だ
西洋の民族音楽の様な神々しい曲が多い。
街中で吟遊詩人が演奏するDrink Up, There's More!と、戦闘曲のSilver for Monsters...は一押し。テンションが上がる。Silver for Monsters...は私の中でラララライ体操と呼んでいる。余談だが、酒場に寄ると私もウィスキーを飲み始める。このゲームをプレイしているとお酒の話がちょこちょこ出てくるので、ゲラルトさんとウィスキーが飲みたくなるんです。
装備品で見た目が完全変化
ゲラルトが装備出来る、鋼の剣、銀の剣、鎧、小手、ズボン、ブーツ、装備品の全てに専用グラフィックが用意され武器や防具を変えるとゲラルトの見た目も変化する。
このゲームが丁寧に作られ細かく出来ていると思える部分だ。
折角用意されているグラフィックだ、鎧や武器を手に入れたら使用している武器より弱くても一度は装備しファッションショーをして遊ぼう。
武器や防具にはレア度が用意されており、オプション制なので同じ武器防具でも性能や攻撃力守備力が違うのも面白い。
街には散髪屋があり髪を切って髭剃りをしてもらいゲラルトさんをイメチェン出来る。
魔法剣士の戦闘
戦闘はいわゆるアクションRPGでターン制RPGではない。ゲラルトVS怪物or人間を相手に闘っていくのだが、敵が複数のため立ち回りが重要な戦闘になる。
適当にプレイしているとその辺の野犬や盗賊にボコボコにされゲームオーバーに・・。
そうならないためにもウィッチャーの磨かれた剣技と印と呼ばれる簡易な呪文を駆使して戦闘を有利に運んでいく形になる。
クエン(自身にバリア付加)、イグニ(炎)、アクスィー(精神操作)、アード(衝撃波)、イャーデン(魔法罠)、どれも戦闘でお世話になる印ばかりだ。
これはアードで敵を吹き飛ばしている戦闘画面だ!
自分の立ち回り次第で圧倒的レベル差の怪物を倒す事も可能!
様々な怪物達
カードゲームのマジック・ザ・ギャザリングからそのまま出てきそうな怪物達を相手に銀の剣を握り闘っていく。
グール、ネッカー、ハーピー、幽鬼、吸血鬼、フォグレット、グリフィン、コカトリス、ワイバーン、etc...。書ききれない。私がまだ出会えていない怪物が多すぎる。
種類の多さ、怪物の習性、弱点、怪物の特徴を表す攻撃バリエーションの豊かさに惚れ惚れする。特定の時間にしか現れない怪物もいたり、怪物の巣がフィールドにあるので爆弾で巣を破壊して怪物を駆逐出来るのも面白い!
怪物図鑑で弱点を調べ、印、爆弾、オイル、フィールドにある様々なアイテムを利用し闘いに備え、死と隣り合わせの過酷な職業ウィッチャーを体感せよ。
スキル振り分け育成
特定の場所(力の場)やレベルが上がるとスキルポイントが貰えポイントを自由に好きな技に振り分けていける。
スキル振り分け制の良い所は同一キャラクターでも全く異なる技を持った育成が出来る。とあるアイテムを使ってスキルリセットも出来るので気軽に楽しめるのも良い。
個人的にスキル振り分け制は好きだ。
カードゲームで頂点を捕れ
ウィッチャー3の世界ではグウェントと呼ばれるカードゲームが流行っていて(FF8を思い出しますね。)グウェントでCPUと対戦が出来る。
これが非常に良く出来ていてシンプルなのにハマル。各地にあるレアカードを集めたり、カードが販売されていたり、グウェントのクエストがあるので本編をそっちのけで各地の街の商人やバーテンダーとカード対戦に明け暮れてしまう事がしばしば・・。
なんとこのグウェントがブラウザゲームにもなっているらしいので興味がある方はそちらもどうぞ!
最後に
格闘ゲーム一辺倒の私だったが本当に久しぶりにRPGを購入した。
RPGを己でプレイしたのが憶えている限りPS2で発売していた.hack//G.U.が最後で、その前は64のゼルダの伝説~時のオカリナ~になる、RPGの殆どは動画勢をしてゲームをプレイした気でいる作品が多い・・。
私がゲームを購入するのもだが、RPGというジャンルを購入するのは異例でそれほどこの作品にがっちりと心を掴まれてしまったという事だろう。
まだ40時間程しかプレイしていないのだが(血まみれ男爵をクリアぐらいの所)、終わりは見えずストーリーの序盤の序盤といったところ。
メインクエスト(本編)の続きも気になりながらも寄り道をする癖があるので探索、グウェント、サブクエストの方に挑戦している。サブクエストの量が異常に多くプレイし甲斐がある。サブクエだからといって退屈な話が一切無いのが面白い。
モブキャラ一人一人に人間性が感じられ、手抜きを感じる事が無く丁寧に作られている印象が強い。この作品に出会えて良かった・・。
ゲラルトさん!ちょっとした段差でゲームオーバーしすぎィ!ちょっと足腰弱すぎるよ!w